サーバーがダウン2015年06月01日

Raspberry Pi 2 BでSoftEther VPNサーバー

長年使っていたCentOSのIntelサーバーがCPU温度の異常でダウンしてしまいました。IP PBX(Asterisk)はRasPBXに移行中だったので幸いにも復旧しています。SoftEtherサーバーはせっかく調子よく動き始めたところでしたのでちょっとショックです。5年以上動いてくれたでしょうか。SofutEther VPNが動いてくれればいいので早々RSにRaspberry Pi 2 Bを注文しました。折を見てIntelサーバーは復旧させることとしましょう。Raspberry Pi 2 BはRaspberry Pi B+とサイズや部品の配置は殆ど変わりませんが、レジストのロゴが小さい、CPUが700 MHz / ARM1176JZF-S 1コアから900MHz / ARM Cortex-A7 4コアに強化変更され、メモリーも倍の1GBに増強されたバージョンです。MicrosoftもWindows10でサポートを表明しているバージョンになります。
このボードコンピューターにOSとしてLinux Raspbian、SoftEther VPNサーバーnode.jsをインストールしました。DDNSの定期更新shellも入れています。BBルーターの変更とVPNサーバーの稼働で外からインターネット経由で自宅のネットワークに入れるようになりました。IP電話も接続OKですし、これでネットワーク接続の機器制御も可能です。
SDカードをストレージとしている機器でサーバーは無茶だとは思いますがSDカードイメージをバックアップしておけば簡単に復旧できるので手軽さを優先しています。Intelサーバーの修理が終わるまでと割り切っていますが、Raspberry Piだとファンレスなので静かなんです。裸では不安なので一緒にクリアケースも注文しました。

Raspberry Pi は起動ディスクとしてSDカードを使用します。東芝製の8GB SD Class10 40MB/sを使用していますが、ノーブランドの8GB Class10 SDカードではShutdown後にSDカードを取り出しているにもかかわらずファイルが破損するという事象が発生しています。書き込み速度が遅いことが原因?

BBルーターをBUFFALO製の無線LANルーターWHR-1166DHPに交換しました。SSL VPN、L2TP IPsec両接続に対応させるためでしたが、結果としてはインターネットアクセスも速くなりました。無線LANも2.4GHzと5GHz帯両対応になり、11acにも対応しました。これで目標のLANとVPN環境は整ったかな。

温度センサーのデータをグラフにしてみた2015年06月13日

Raspberry Pi 2 B、B+で1-wire温度センサー

Raspberry Pi2 B、B+にdigitempという1-wire温度センサーのデータを読み取るアプリをインストールしました。Intelサーバーにもインストールしていました。1-wireは2線式のBUS接続インターフェースです。個々のセンサーが固有のIDを持っていてこれを使用してデータを読み出します。
使用しているセンサーはデジタル温度センサ(1wire)DS18B20+です。このセンサーを2個接続しているので室温と外気温度をそれぞれグラフ化しています。Raspberry PiはSDカードで、容量も8GBなのでうかつにデータ保存が出来ません。Thingspeak.comというフリーのopen data platformを利用します。このサイトにデータを送信するだけでグラフを作成してくれます。
Raspberry Piへのインストール手順です。

  • 0.Thingspeak.comにアカウントを作成
    Thingspeak.comでアカウントを作成する。
    Write API Keyを取得し、アップロードスクリプトの中に記述
  • 1.ソフトウエアのインストール
    sudo apt-get install digitemp
  • 2.初期設定、digitemp.confの作成
    sudo digitemp_DS9097U -i -s /dev/ttyUSB0 -c /home/pi/digitemp.conf
  • 3.テスト、動作確認
    sudo digitemp_DS9097U -a -s /dev/ttyUSB0 -c /home/pi/digitemp.conf
  • 4.データフォーマットを変更
    digitemp.conf内のデータフォーマットを変更
    LOG_FORMAT "%.2C"
  • 5.データアップロードの実行スクリプトの作成
    以下の内容を/home/pi/mytempscriptに保存する。
    #!/bin/bash
    temp1=$(digitemp_DS9097U -q -t 0 -c /home/pi/digitemp.conf)
    temp2=$(digitemp_DS9097U -q -t 1 -c /home/pi/digitemp.conf)
    url="http://api.thingspeak.com/update?key=[API Key]&field1=$temp1&field2=$temp2"
    wget $url -q -O /dev/null
  • 6.cronにスクリプトを登録
    この登録で温度データを5分間隔で登録しにいきます。
    */5 * * * * root /home/pi/mytempscript
digitempはDS9097U-S09(出力はRS-232C)という1-wireCOMポートアダプターを使用してデータを受け取るので秋月のFT232RL USB・RS232C変換モジュールを使用しました。/dev/ttyUSB0から読み込んでいます。秋月の変換モジュールはRaspberry PiのUSBに接続しただけで認識します。dmsgで確認して下さい。

Raspberry PiのGPIO利用2015年06月21日

Raspberry Pi2 B、B+でI2C接続LCD、RTC

Raspberry PiならIntel PCにはないGPIO(汎用入出力)端子があります。その中には単なるON/OFF動作だけではなく特定の用途に特化した端子があります。1-wire、I2C、SPI、シリアルインターフェースです。詳細はこちらで。1-wire温度センサーで取得した温度データでグラフがかけましたがやっぱり現在の温度をキャラクターLCDに表示したくなりました。Raspberry Piなら簡単にキャラクターLCDを接続することができます。

  • 16桁2行のキャラクターLCD
I2C接続LCDは以前紹介したI2CインターフェースIC PCF8574を使用した16桁2行のキャラクターLCDを使用しました。表示プログラムはlcdi2cというプログラムを見つけました。shellからLCDに文字を表示することができます。日時を表示するshellスクリプトと温度を表示するshellスクリプトを作成しました。
  • リアルタイムクロックモジュール
Raspberry Piはボード上にはクロックモジュールを持っていないためNTPサーバーから正確な時刻データを取得してシステム時間を合わせています。Arduinoに接続していた秋月のリアルタイムクロック(RTC)モジュールを接続してみました。これでネットワークに接続されていない状態でも正確にシステム時間を合わせられます。時刻合わせはhwclockコマンドでできるように設定します。
時計モジュールをRaspbian OSで管理する
・Raspberry Pi2 Bではhwclockが素直に動いてくれません。
 こちらを参照してください。コンパイルしたhwclockは
 エラーなく動作しました。
  • GPIO(汎用入出力)端子を使う
センサー類は1-wire、I2CやSPIインターフェースを使用して接続しますが、スイッチのON/OFFを読み取ったり、LEDを点滅させたりするためにはGPIO(汎用入出力)端子を使用します。何かをするためにはそれなりの物理的なインターフェースが必要ですのでそれを考えることにします。GPIO端子には何も保護回路が入っていませんのでブレッドボードなどで回路をいじる場合はには注意してください。特に電源電圧(3.3V)と+-極性には注意が必要です。最悪、ボードを壊します。
GPIOを操作したり、GPIOから状態を読み取ったりするソフトウエアはファイルにアクセスする要領でアクセスできます。
// GPIO24 を使うという指示
$ echo 24 > /sys/class/gpio/export

// 入出力の設定
$ echo out > /sys/class/gpio/gpio24/direction

// ONは1 OFFは0をvalueに書き込む
$ echo 1 > /sys/class/gpio/gpio24/value
$ echo 0 > /sys/class/gpio/gpio24/value

// GPIO24の開放
$ echo 24 > /sys/class/gpio/unexport
shellで直接実行させる場合の例です。GPIO24に接続したLEDを点灯させ、そして消灯しています。このような具合です。
echo 22 > /sys/class/gpio/export
echo "in" > /sys/class/gpio/gpio22/direction
echo "low" > /sys/class/gpio/gpio22/direction

#5秒間押されるまで待つ
cnt=0
while [ $cnt -lt 5 ] ; do
  data=`cat /sys/class/gpio/gpio22/value`
  if [ "$data" -eq "1" ] ; then
    cnt=`expr $cnt + 1`
  else
    cnt=0
  fi
  sleep 1
done
echo "End of script...."

$ echo 22 > /sys/class/gpio/unexport
スイッチを読み取る場合はもうちょっと複雑です。サンプルプログラムは5秒の長押しを検出して終了します。でも通常はアプリが必要とするあいだ常時、スイッチのON/OFF状態を監視し状態に応じた処理を行う必要があります。ArduinoならLoopさせれば済みますが、Raspberry PiではLoopさせたら他のプログラムに影響が出てしまいます。割り込み→イベント→非同期フロー処理ができると良いのですが。node.js + onoff.js + async の環境で実現できそうです。onoff.jsのサンプルフォルダーの中にlight-switch.jsというのがありました。
"use strict";

var Gpio = require('../onoff').Gpio,
  led = new Gpio(25, 'out'),
  button = new Gpio(21, 'in', 'both');

function exit() {
  led.unexport();
  button.unexport();
  process.exit();
}

button.watch(function (err, value) {
  if (err) {
    throw err;
  }

  led.writeSync(value);
});

process.on('SIGINT', exit);
このスクリプトはGPIO#21にプルダウンしたタクトスイッチをGPIO#25に電流制限抵抗とLEDを接続して、スイッチが押された時だけLEDを点灯させるといったスクリプトになっています。LEDの代わりにソリッド・ステート・リレー(SSR)キットなどを接続すればAC100Vの機器をON/OFFできます。

あると便利なアイテムを探してみました。