Raspberry PiのGPIO利用2015年06月21日

Raspberry Pi2 B、B+でI2C接続LCD、RTC

Raspberry PiならIntel PCにはないGPIO(汎用入出力)端子があります。その中には単なるON/OFF動作だけではなく特定の用途に特化した端子があります。1-wire、I2C、SPI、シリアルインターフェースです。詳細はこちらで。1-wire温度センサーで取得した温度データでグラフがかけましたがやっぱり現在の温度をキャラクターLCDに表示したくなりました。Raspberry Piなら簡単にキャラクターLCDを接続することができます。

  • 16桁2行のキャラクターLCD
I2C接続LCDは以前紹介したI2CインターフェースIC PCF8574を使用した16桁2行のキャラクターLCDを使用しました。表示プログラムはlcdi2cというプログラムを見つけました。shellからLCDに文字を表示することができます。日時を表示するshellスクリプトと温度を表示するshellスクリプトを作成しました。
  • リアルタイムクロックモジュール
Raspberry Piはボード上にはクロックモジュールを持っていないためNTPサーバーから正確な時刻データを取得してシステム時間を合わせています。Arduinoに接続していた秋月のリアルタイムクロック(RTC)モジュールを接続してみました。これでネットワークに接続されていない状態でも正確にシステム時間を合わせられます。時刻合わせはhwclockコマンドでできるように設定します。
時計モジュールをRaspbian OSで管理する
・Raspberry Pi2 Bではhwclockが素直に動いてくれません。
 こちらを参照してください。コンパイルしたhwclockは
 エラーなく動作しました。
  • GPIO(汎用入出力)端子を使う
センサー類は1-wire、I2CやSPIインターフェースを使用して接続しますが、スイッチのON/OFFを読み取ったり、LEDを点滅させたりするためにはGPIO(汎用入出力)端子を使用します。何かをするためにはそれなりの物理的なインターフェースが必要ですのでそれを考えることにします。GPIO端子には何も保護回路が入っていませんのでブレッドボードなどで回路をいじる場合はには注意してください。特に電源電圧(3.3V)と+-極性には注意が必要です。最悪、ボードを壊します。
GPIOを操作したり、GPIOから状態を読み取ったりするソフトウエアはファイルにアクセスする要領でアクセスできます。
// GPIO24 を使うという指示
$ echo 24 > /sys/class/gpio/export

// 入出力の設定
$ echo out > /sys/class/gpio/gpio24/direction

// ONは1 OFFは0をvalueに書き込む
$ echo 1 > /sys/class/gpio/gpio24/value
$ echo 0 > /sys/class/gpio/gpio24/value

// GPIO24の開放
$ echo 24 > /sys/class/gpio/unexport
shellで直接実行させる場合の例です。GPIO24に接続したLEDを点灯させ、そして消灯しています。このような具合です。
echo 22 > /sys/class/gpio/export
echo "in" > /sys/class/gpio/gpio22/direction
echo "low" > /sys/class/gpio/gpio22/direction

#5秒間押されるまで待つ
cnt=0
while [ $cnt -lt 5 ] ; do
  data=`cat /sys/class/gpio/gpio22/value`
  if [ "$data" -eq "1" ] ; then
    cnt=`expr $cnt + 1`
  else
    cnt=0
  fi
  sleep 1
done
echo "End of script...."

$ echo 22 > /sys/class/gpio/unexport
スイッチを読み取る場合はもうちょっと複雑です。サンプルプログラムは5秒の長押しを検出して終了します。でも通常はアプリが必要とするあいだ常時、スイッチのON/OFF状態を監視し状態に応じた処理を行う必要があります。ArduinoならLoopさせれば済みますが、Raspberry PiではLoopさせたら他のプログラムに影響が出てしまいます。割り込み→イベント→非同期フロー処理ができると良いのですが。node.js + onoff.js + async の環境で実現できそうです。onoff.jsのサンプルフォルダーの中にlight-switch.jsというのがありました。
"use strict";

var Gpio = require('../onoff').Gpio,
  led = new Gpio(25, 'out'),
  button = new Gpio(21, 'in', 'both');

function exit() {
  led.unexport();
  button.unexport();
  process.exit();
}

button.watch(function (err, value) {
  if (err) {
    throw err;
  }

  led.writeSync(value);
});

process.on('SIGINT', exit);
このスクリプトはGPIO#21にプルダウンしたタクトスイッチをGPIO#25に電流制限抵抗とLEDを接続して、スイッチが押された時だけLEDを点灯させるといったスクリプトになっています。LEDの代わりにソリッド・ステート・リレー(SSR)キットなどを接続すればAC100Vの機器をON/OFFできます。

あると便利なアイテムを探してみました。